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広島市 安佐南区 整形外科 人工関節 前十字靭帯 半月板損傷 膝 股関節

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サカ緑井病院 整形外科・内科・外科・麻酔科

膝の痛み・膝の病気やケガ

膝は大腿骨(だいたいこつ)(ふとももの骨)と脛骨(けいこつ)(すねの骨)、さらに膝蓋骨(しつがいこつ)(皿の骨)で構成されており、これらの骨が靭帯(じんたい)や筋肉、さらに関節包(かんせつほう)などの軟部組織で覆われて、関節として働いています。

膝は下肢の中心にあって、歩行などの動作時にはまさに脚の要(かなめ)の関節として働きます。とりわけ重要な役割を担っている分、最も病気やケガが発生しやすい関節の一つとなっています。

膝に痛みや不具合を生じる病気はたくさんありますが、中でも中高年に発生する変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)は最も頻度が高い疾患と言えます。その他にも膝関節内の大腿骨内顆骨壊死(ないかこつえし)や痛風、偽痛風(ぎつうふう)、関節リウマチに伴う関節炎も中高年によく見られ、膝に強い痛みを生じます。

若い世代の方では、やはりスポーツなどに伴う膝の靱帯損傷の頻度が高く、その他にも関節内のクッションの働きをする半月板(はんげつばん)と言われる軟骨が傷ついて、膝に引っ掛かりや痛みを生じる半月板損傷も多く見られます。

膝のスポーツ障害としてはサッカー選手に多いOsgood-Schlatter(オスグッド・シュラッター)病やジャンプ競技を行う選手に見られるジャンパー膝、さらに陸上選手などにはランナー膝や膝内側の鵞足炎(がそくえん)なども膝痛の原因になっています。

その他若い世代の方に生じやすい病気としては、離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)、分裂膝蓋骨、膝蓋骨軟化症などが含まれます。

膝蓋骨脱臼も若い世代の方に多く見られますが、スポーツの際の外傷に伴って生じるだけでなく、先天的な膝の形態異常によって外傷とは無関係に生じることもあります。

膝に悪性腫瘍が発生することは稀ですが、色素性絨毛性滑膜炎(しきそせいじゅうもうせいかつまくえん)や滑膜血管腫(かつまくけっかんしゅ)、滑膜性(骨)軟骨腫症(かつまくせい(こつ)なんこつしゅしょう)、ガングリオンなどの良性腫瘍や腫瘍類似の疾患は、膝の不調を訴えて来院される方の中に時々見られます。

また変形性関節症には膝窩(しつか)部(膝の裏側)に嚢胞(のうほう)形成(ベーカー嚢胞)を伴って、膨らみを感じたり、膝を曲げる時の違和感を生じることも少なくありません。

変形性膝関節症

概要

中高年、特に60歳以上の方の膝痛の原因としては最も多い病気です。

立ち上がりや歩き始めに痛みが強いのが特徴的で、階段を降りる動作でも痛みが強いため、時に「後ろ向きで階段を降りる」と言われる方もあります。

正座や胡坐(あぐら)動作が困難となり、進行すると膝が十分に曲げ伸ばしできなくなり、下肢全体もO脚変形(時にX脚)変形となって、歩行も不自由になってきます。

膝に水がたまって、膝を曲げたときの突っ張り感を自覚したり、膝の裏側に瘤のようなものができる、ベーカー嚢胞(のうほう)もしばしば合併します。

診断

診断は問診で上記のような症状を確認した上で、レントゲン検査を行うことで比較的容易にできますが、合併する半月板損傷の有無を調べたり、他の病気と鑑別するためにMRI検査を行うこともあります。

治療

運動療法(リハビリ)・薬物療法・手術療法が病院で行う治療の3本柱です。

運動療法(リハビリ)と装具療法

リハビリでは体幹および下肢の筋力訓練やストレッチを行って、筋肉のバランスを整えます。リハビリには膝の痛みを和らげ、日常生活動作を行いやすくする効果がありますが、短期間で効果を得ることが困難なことも多いので、継続して治療を行う必要があります。

「歩いて筋肉を鍛(きた)える。」と言われる方もありますが、筋肉のバランスを整えることは単に歩くだけでは達成が難しく、また膝への負担を避ける必要のある方も多いことから、やはり適切な運動療法の習得が重要です。

また膝への負担を軽減するために、装具(サポーターのような器具)を用いることもあります。直接膝の角度を矯正したり、また足底に楔(くさび)型の装具を装着して、膝の内側や外側に偏った体重負荷を矯正する方法があります。

薬物療法

比較的症状の軽い方はシップや塗り薬などの外用剤が有効なこともありますが、当院を受診される方の中では、これら外用剤が有効な方は多くないという印象です。

症状が中程度または重度の方は内服薬や関節内への注射による治療が選択されます。
内服薬では主に非ステロイド性消炎鎮痛剤が用いられ、必要に応じて他の薬剤を併用します。最近では「トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤」と呼ばれる新しい鎮痛剤(トラムセットR配合錠 ヤンセンファーマ株式会社)が発売され、他の内服薬で十分効果が得られなかった疼痛を緩和できるケースもあります。

関節内注射には主にヒアルロン酸が選択され、中等度の関節痛にもしばしば効果が見られます。一定の期間をおいて、複数回注射をするのが一般的です。

もちろん上記の治療は単独で行うことはむしろ少なく、リハビリなどとも組み合わせて、複数の治療法を併用することがほとんどです。

手術療法

リハビリや薬物療法を行っても十分に症状が回復せず、日常生活や仕事の継続に支障がある場合には、手術療法が選択されることがあります。

手術療法は関節鏡(内視鏡)手術骨切り術(骨の矯正手術)人工関節置換手術のいずれかが選択され、膝の状態や各手術方法の長所・短所などを十分に考慮した上で、慎重に術式を決定します。

膝の靭帯(じんたい)損傷(靭帯断裂)

膝の軽い靭帯損傷は捻挫として取り扱われ、一時的な薬物療法や、テーピングなどの外固定で治療することで、問題なく治癒することがほとんどですが、靭帯の完全断裂にいたる場合には、適切な治療が行われないために膝の不安定性が残存し、将来変形性膝関節症に進行することもあるので注意が必要です。

最も頻度が高いのは、バスケットボールやサッカー、バレーボールなどのスポーツ活動中の靭帯損傷で、その他にもスキーや陸上競技など、あらゆるスポーツで発生しています。また自転車運転中に転倒して足を着いた時など、スポーツ以外の場面でも、膝を強く捻ることで靭帯損傷が発生することもあります。

膝周囲にはたくさんの靭帯がありますが、主に治療の対象となるのは、内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)と外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)、前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)および後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)です。

内側側副靭帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)

この靭帯は膝の内側で大腿骨と脛骨との間の安定性に関与しているので、膝に強い外反力(外側に向かって膝を折るように働く力)が作用することで損傷にいたります。膝の内側に強い痛みを感じ、時に歩行が困難なほどになります。靭帯損傷部分の出血が内出血となって関節内に貯留し、関節全体に強い腫れ(はれ)を生じるようになります。

痛みなどの症状はかなり強いことが多い半面、単独損傷であれば予後は良好で、装具やギプスなどの適切な固定を行えば、スポーツ復帰も可能となることがほとんどですが、前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)などの他の靭帯損傷や半月板損傷を合併することもあるので、治療開始前には正確な診断が必要となります。

外側側副靭帯損傷(がいそくそくふくじんたいそんしょう)(後外側支持機構損傷)

膝の外側はこの外側側副靭帯のほかに、複数の靭帯や腱などが共同で安定性を担っており、これらを総称して後外側支持機構(こうがいそくしじきこう)または後外側複合体と呼ばれています。

この部の損傷は比較的まれですが、やはりスポーツや交通事故などで損傷することもあり、膝の著しい不安定性を生じる場合には靭帯の修復手術を要します。

前十字靭帯損傷

概要

前十字靭帯は膝関節内のほぼ中央に位置しており、大腿骨の後方から脛骨の前方に付着して、主に膝の前後方向への安定性を制御しています。

スポーツなどで、軽いジャンプから着地する時に膝を捻ることで、この靭帯を損傷することが多いようです。痛みが強く、しばしばプレーの続行が困難になります。膝は内出血のために腫れて、急に膝の力が抜ける「膝くずれ現象」が見られることもあります。

当初は強い症状が見られても、数週間経つと痛みが消失し、膝の曲げ伸ばしにも不自由がなくなって、「治った」と感じることもしばしばですが、この点は注意が必要です。

前十字靭帯は装具などの適切な治療を行えば、手術を行わなくても治ることもありますが、無治療で自然に治癒することは極めてまれで、一見治ったような状況になっても、スポーツを再開すると膝くずれや膝が抜けたような感覚、膝の腫れ、痛みが再発します。それでもしばらく安静にしていればまた症状が落ち着いて、日常生活にもほとんど支障をきたさないために、やはり治ったのではないかと誤解してしまいます。

このようなことを繰り返すうちに、半月板などの関節内構造物が傷んで、ついには変形性膝関節症を発症してしまう危険もありますので、軽い捻挫などと誤解して放置することなく、適切な診断と治療を受けることがとても重要です。

診断と治療

外来での診察段階でほぼ診断は可能ですが、合併する骨折や半月板損傷、骨内の出血の有無を確認するためにもレントゲン検査やMRI検査を行うのが一般的です。

装具などでの治療が成功することもありますが、適応となる条件はかなり限られていますので、やはりスポーツ活動を継続するのであれば関節鏡(内視鏡)を用いた靭帯再建手術(じんたいさいけんしゅじゅつ)が推奨されます。

後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)損傷

この靭帯は膝を横方向から見た時、前十字靭帯とちょうど十文字をなすように、大腿骨前方から脛骨後方に向かって付着する靭帯で、やはり主に膝の前後方向への安定性に関与する靭帯です。

人の身体の中では最も太い靭帯ですから、この靭帯の損傷の頻度はそれほど多くありませんが、スポーツ活動中のほか、交通事故などで、膝の少し下あたりに前から後ろに向かって強い力が働いた時に後十字靭帯損傷が発生することがあります。

受傷直後には強い痛みがあり、特に膝の裏側に痛みや皮下出血が見られますが、前十字靭帯同様に、数週間ののちには痛みは落ち着いて、日常生活動作にあまり不自由を感じなくなることが多いようです。症状がなくなっても靭帯が治癒しているわけではないのですが、前十字靭帯と異なり、この靭帯損傷では、日常生活だけでなくスポーツへの復帰も可能となることが少なくないので、手術で靭帯を再建する割合は比較的少ないとされています。それでも膝の不安定性のために階段昇降が苦痛になる、あるいはスポーツの継続が困難となるなどの支障があれば、やはり関節鏡を用いた靭帯再建手術(じんたいさいけんしゅじゅつ)を行います。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

概要

膝蓋骨(いわゆる膝の皿)が完全に膝の外側に落ち込んだ状態を膝蓋骨脱臼(だっきゅう)と言い、完全に落ち込まないで、その途中までずれた状態を膝蓋骨亜脱臼(あだっきゅう)と呼んでいます。

先天的に骨の形態異常があって、膝蓋骨が不安定な人も多く、これらの人は軽微なきっかけで膝蓋骨が亜脱臼または脱臼します。また先天的な問題のない人でも、膝蓋骨の内側から外側に強い外力を受けると脱臼を生じることがあります。

膝蓋骨が脱臼するとそのまま膝を伸ばすことが困難となって、歩行も不可能なため、救急車で来院される方も少なくありません。

診断と治療

病院に来られれば診断は容易ですので、膝蓋骨を正常な位置に戻すことで、痛みはかなり楽になって、すぐに膝の曲げ伸ばしも可能になります。但し、一度膝蓋骨脱臼を生じると、治癒したあとで再発を繰り返すことがあるので注意が必要です。

初回の脱臼の場合で、先天的な骨の形態異常などがない場合は、ギプス固定などの適切な固定を一定期間行い、その後装具(膝蓋骨用サポーター)やテーピングで治療すれば再発をかなり減らすことが可能です。一方、骨折を合併している場合や、先天的要因で膝蓋骨の不安定性がある場合、亜脱臼や脱臼の再発を繰り返す場合などには手術を検討することになります。

骨折を合併した場合は骨の欠片(かけら)を元の位置にもどして固定する手術を行いますが、膝蓋骨の不安定性を治療するためには、膝蓋骨の内側にある靭帯(内側膝蓋大腿靭帯(ないそくしつがいだいたいじんたい))を再建する手術を行う必要があります。

さらにもともとの骨の形態異常などが著しいと診断された場合には、骨の矯正手術を行って、膝蓋骨の亜脱臼や脱臼を防止しなければならないこともあります。

半月板(はんげつばん)損傷

概要

半月板は膝関節の中で大腿骨と脛骨の間にあって、膝のクッションの役割を果たす重要な軟骨で、膝の内側と外側とに見られます。全体が三日月のような形態をしているため、半月板と名づけられ、形態的な特徴から膝の前後左右への安定性にも関与しています。

半月板損傷は膝のトラブルの中ではかなり頻度が高く、様々な原因で損傷しますが、若い方では主にスポーツ活動中に、体重がかかった状態で膝を捻ることで損傷を生じ、一方高齢者では加齢に伴って徐々に半月板が傷んでくる場合が多いようです。

半月板損傷を生じると、膝の曲げ伸ばしで痛みを感じるようになり、しばしば関節に水がたまった状態となって、特に階段昇降やしゃがみこみ動作が困難になります。また断裂した半月板の一部が関節内で引っ掛かると、膝の中で何かが引っ掛かったような感覚が自覚され、膝が抜けたような感覚や、著しい場合は引っ掛かりのために膝の曲げ伸ばしができなくなる(ロッキング)こともあります。

診断

半月板損傷はその頻度が多い割に、診断は必ずしも容易ではありません。

損傷部位を外から圧迫すると痛みが誘発される(圧痛)所見や膝を捻りながら屈伸することで痛みやクリックが誘発される所見(McMurray徴候)などが診断には有用な所見ですが、確実な診断にはMRIが必要です。

治療

残念ながら、一度損傷した半月板は、自然にもとの状態に治癒することはほとんど期待できません。前十字靭帯損傷に合併する半月板断裂など、一部に自然治癒を見ることはありますが、やはり断裂部を治癒させるのには、関節鏡を使用した半月板縫合手術が必要となります。

但し、半月板はもともと血管分布に偏りがあるなど、他の組織に比べて治癒能力が高くないので、せっかく縫合しても治癒するとは限りません。そこで仕方なく関節鏡下に半月板損傷部の部分切除(半月板切除手術)を行って、関節内の引っ掛かりを解消することもあります。

生まれつき半月板が大きい、円板状(えんばんじょう)半月板では、その厚みも増しているため、半月板損傷を生じやすいと考えられます。この場合は半月板の縫合や部分切除だけでなく、半月板全体の形の正常に近い形にする、半月板形成手術を行うことがあります。

膝のスポーツ障害

スポーツ活動中の繰り返しのストレスによって、膝の周囲に炎症や循環障害、組織の微細な損傷などを生じて痛みを感じるようになる状態をスポーツ障害と呼び、これは靭帯断裂や半月板損傷など、一時的な強い外力で組織損傷を生じるスポーツ外傷と区別しています。

ほとんどのスポーツでは走る、横方向にステップする、ジャンプするといった、下肢を使った動作が不可欠であるため、あらゆるスポーツで膝の障害が発生します。いずれのスポーツ障害であっても、予防や治療のためには、活動前の適切で十分なストレッチやウォーミングアップはもちろん、活動後のクールダウンやストレッチもとても大切です。

スポーツ障害が発生した場合、スポーツ活動の中止によって症状が軽減し、治癒を得ることが期待できることも少なくありませんが、安易なスポーツの中止は選手のモチベーション低下につながり、スポーツ復帰がかえって難しくなくこともありますので、障害の状態を正確に把握して、スポーツの中断をできる限り少なくする方法を検討することも重要な治療の一環と考えています。

Osgood-Schlatter(オスグッド・シュラッター)病

この病気では、膝の前側で膝蓋骨のやや下あたりに大きな骨の膨らみを触れるようになり、同部に運動時の痛みを感じます。サッカーや剣道など、膝を強く伸ばす動作を多く行うスポーツを続けている男児によく発生します。

骨が膨らんで飛び出たようになった部分を脛骨粗面(けいこつそめん)と呼び、この部に症状が限局し、レントゲンでこの脛骨粗面に異常所見が見られると、診断が確定します。

症状が軽い場合は、ストレッチや装具療法を行い、スポーツを継続しながら治療することもできますが、なかなか症状が治まらない場合や、症状が強い場合は、仕方なくスポーツを中止し、安静にすることになります。

ジャンパー膝

膝蓋骨と脛骨粗面(けいこつそめん)(膝前面で膝蓋骨のやや下にある骨が膨らんだ部分)との間にある膝蓋腱(しつがいけん)と呼ばれる腱、またはその周囲の炎症によって痛みを生じる障害です。バレーボールやバスケットボールなど、ジャンプを多く行う競技で高頻度に発生することからこの病名で呼ばれるようになりました。

同じような膝のスポーツ障害にSinding-Larsen-Johansson(シンディン・ラーセン・ヨハンソン)病と呼ばれる障害があります。これは膝蓋骨の上側部分に痛みを生じ、やはりジャンプ競技など、膝を強く伸ばす競技を続けることで発生しやすいようです。

いずれの場合も治療はやはりストレッチやスポーツ活動後のアイシングなどが主ですが、なかなか症状が改善しない時には炎症を抑える薬(ステロイド剤)を局所注射することもあります。

また先天的に膝蓋骨が分裂した「分裂膝蓋骨」においても、スポーツがきっかけで痛みを感じるようになることがあります。この場合もジャンパー膝同様にストレッチなどによる治療を行いますが、症状が強くてスポーツの継続が困難な場合には、手術療法が選択されることもあります。

ランナー膝

ランニングによって生じる膝周囲の痛みをランナー膝と呼びますが、主に膝蓋骨の異常を起こす膝蓋軟骨軟化症(しつがいなんこつなんかしょう)と腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)とが含まれます。

膝蓋軟骨軟化症では、運動時の他に階段の昇降時に膝蓋骨周囲に痛みを感じ、体重をかけた状態で膝を曲げ伸ばしすると、痛みとともに異常音を生じることもあります。

局所の安静と適切な筋力訓練やストレッチ、膝蓋骨装具の使用で症状が軽減する場合がほとんどですが、重症例では手術が必要になることもあります。

腸脛靭帯は大腿から膝の外側を通る膜状の靭帯で、長距離のランニングやウォーキングでこの靭帯が炎症を起こすと、膝の外側に痛みを感じるようになります。一時ランニングを中止しなければならないこともありますが、ほとんどはストレッチや運動後のアイシングなどで治癒し、手術を必要とすることはまれです。

鵞足炎(がそくえん)

膝の内側に痛みを生じる病気としては、内側半月板損傷や変形性関節症が頻度の高い疾患ですが、それ以外にも、いくつかの腱が脛骨と接する部分に炎症が起こって、膝内側に痛みを生じることがあります。

膝を曲げるために働く腱のうち、脛骨の前内側に付着している複数の腱を総称して鵞足(がそく)と呼び、陸上などのスポーツによって炎症を生じ、痛みの原因となります。鵞足部分に圧痛を認めることが多く、時にこの部の腫れに気づくこともあります。

基本的な治療としては、ストレッチなど他のスポーツ障害における治療と同様ですが、症状が強く治療の効果がなかなか得られない場合には、ステロイドの局所注射が行われることもあります。