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サカ緑井病院 整形外科・内科・外科・麻酔科

肩の痛み・肩の病気やケガ

一般的に肩と言うと、首の後ろあたりから肩甲骨周囲、さらに鎖骨周囲から腕の付け根あたりまでを指し、肩凝りがこの領域で最も頻度の高い症状と言えるでしょう。

広い意味では肩凝りも肩の病気ということになりますが、医学的に肩関節と言えば、肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨(じょうわんこつ)(腕の骨)とで構成された、いわゆる腕の付け根の関節を指します。

腕を使って様々な作業を行うために、単に曲げたり伸ばしたりといった単純な動作だけでなく、あらゆる方向に自由に動くことができるのが肩関節です。関節の動きに自由度が高い分、他の関節に比べて安定性の点で劣り、脱臼の頻度が高いのも肩関節の特徴です。

他の関節同様に多数の靭帯や関節唇(かんせつしん)などで肩関節の安定性が維持されており、肩の脱臼時にはこれらの関節周囲組織に深刻な損傷を伴い、しばしば脱臼の再発を繰り返すことになります。

腕を上方に挙げる動作や、外側や内側に回旋させる動作を行うために、上腕骨に付着する腱板(けんばん)と呼ばれる複数の腱の複合体が働いています。加齢に伴ってこの腱板やその周囲に炎症を生じると肩関節周囲炎(五十肩)となり、肩を挙げる動作で腱板などが周囲組織に衝突して痛みを生じる病態を特にインピンジメント症候群と呼びます。

また外傷や加齢によって腱板が断裂することもあり(腱板損傷)、不完全な断裂では肩の痛みが主な症状になりますが、完全に断裂すると腕が挙がらなくなって、著しい機能障害を生じることになります。

腱板部分に石灰が沈着して激痛を生じる石灰性腱板炎も中高年に好発する肩の疾患で、いずれも肩の運動時痛と「就寝中に痛みで目が覚める」夜間痛も特徴的な症状です。

若年者やスポーツ関連の肩の障害としては、投球による障害(リトルリーガーズショルダー)や水泳に起因するインピンジメント症候群、肩関節不安定症があります。

肩は荷重関節ではないため、加齢にともなう変形性肩関節症の頻度は下肢の関節に比べるとかなり少なく、他の疾患や外傷が原因となる続発性(二次性)変形性肩関節症の割合が多いのも肩の特徴と言えます。

五十肩(肩関節周囲炎)

概要

40歳代~60歳代に多く見られ、痛みによって肩が動かしにくくなった状態を一般に五十肩と呼んでいますが、加齢に伴って、腱板その他の肩関節周囲組織が傷み、炎症を生じることが主な原因であることから、肩関節周囲炎とも呼ばれます。

あらゆる肩の運動で痛みが誘発され、また夜間痛もしばしば見られる症状で、「夜中や明け方に肩の痛みで目が覚める」というのが典型的な症状です。肩を中心に、肩甲骨周辺や腕にいたる広い範囲に痛みを感じることもあります。

診断

この疾患はレントゲンなどの画像検査では特徴的な所見が指摘されることは少なく、主に症状から診断される疾患と言えます。

頚椎(首の骨)やその周囲の病気に起因する神経痛でも肩や腕に痛みを生じることがありますが、その際は肩を挙げることでむしろ痛みが軽減することが多く、肩関節周囲炎では肩をあげることで痛みが誘発されることから、両者の鑑別が可能です。

また肩関節周囲炎では、頭の後ろ側で髪を結ぶ動作や、腰の後ろに手を回す動作が困難になることもあります。

治療

強い痛みや運動制限を伴い慢性に経過する病気ですが、徐々に症状が改善し、予後は一般に良好と考えられています。

保存的治療を原則とし、肩が冷えないようにする、就寝時の腕の位置を工夫するといった生活指導や、リハビリ(運動療法)が一般的な治療です。非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用する頻度も高く、症状が強い場合はヒアルロン酸やステロイド剤の関節内注射が行われることもあります。

慢性難治性の場合には「トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤」の内服も検討します。

関節鏡(内視鏡)を用いて関節を動きやすくする手術を行うこともありますが、これらの手術が必要となることはまれです。

肩の脱臼

概要

スポーツや転倒事故などの外傷によって一度肩を脱臼すると、その後もわずかな外力で脱臼が再発して、いわゆる「脱臼ぐせ」になることがあります。

また外傷に関係なく脱臼を繰り返す非外傷性不安定症(ひがいしょうせいふあんていしょう)もあって、若年の女性に多く見られます。

非外傷性不安定症では痛みがあまりないこともしばしばですが、外傷による肩の脱臼では痛みがとても強く、脱臼を元の状態にもどす整復操作を行わないと、肩を動かすことが困難になります。

脱臼ぐせがついて、何度も脱臼するようになると、特定の姿勢や運動をしただけで脱臼しそうな不安を抱くようになり、スポーツ活動に支障をきたすこともあります。

診断

脱臼した状態で来院されれば診断はとても容易です。骨折の合併を調べるためにレントゲン検査やCT検査を行い、検査により上腕骨や肩甲骨の一部に特徴的な骨性変化を認めることもあります。

脱臼が整復(せいふく)された状態で来院された場合でも、それまでの病歴やレントゲン所見、CT検査によりたいていは診断を得ることができます。

MRI検査ではバンカート病変と呼ばれる特徴的な所見が見られることがあり、治療方法の選択の際に有用な所見です。

治療

保存的治療

初めての脱臼の場合には、確実な固定により損傷した組織の修復を図り、その後にリハビリを行って、脱臼ぐせにならないようにします。この初回脱臼時の治療は脱臼ぐせにならないためには特に重要です。

脱臼ぐせとなってしまった場合には、肩関節周囲の筋力訓練などの運動療法で、再度の脱臼を防止します。

手術による治療

脱臼ぐせになってしまった場合や、脱臼に対する不安感が強くスポーツ活動に著しい支障を生じている場合、運動療法によっても症状が改善しなければ手術による治療を行います。

数多くの手術方法が報告され、施設によっても選択する手術は様々のようですが、関節鏡(内視鏡)の普及とともに、近年では関節鏡視下に関節の前方部分を修復する方法(鏡視下バンカート法)を選択することが多くなっています。

腱板損傷(腱板断裂)

概要

腱板とは腕を上げる運動や、腕を内外に回す運動をする時に主に働く筋をまとめたもので、棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょくかきん)、小円筋(しょうえんきん)および肩甲下筋(けんこうかきん)の4つを指します。

腱板損傷は若年者から高齢者まで広い世代に見られますが、高齢者ではわずかな外力や、時として特に誘引なく腱板が断裂することがある一方、若年者ではバイク事故などの強い外力や、野球のピッチャーなどで頻回の投球動作を行った場合などに腱板損傷が発生します。

症状としては、肩の運動で痛みが誘発され、特に肩を挙げる動作で強い痛みや、時として雑音を生じることもあります。また肩関節周囲炎と同様に夜間痛を伴うことも少なくありません。

診断

肩の運動時痛など、上記症状の他に、腕を外側に挙げようとしても十分に力が入らないなどの症状を伴えば、腱板の機能不全を疑います。重度の断裂ではレントゲン検査で上腕骨と肩甲骨との位置関係に異常を認めることもあるので、やはりレントゲン検査は有用です。

確定診断にはMRI検査を行うことが一般的ですが、時に超音波検査や関節造影検査を行って診断することもあります。

治療

保存的治療

腱板の部分断裂であれば、一定の安静期間を経た後に徐々に症状が軽減することも多いため、非ステロイド性消炎鎮痛剤や関節内注射などで痛みを緩和させ、適切な運動療法(リハビリ)を行いながら、腱の治癒を待ちます。

一方、腱板の完全断裂の場合には、保存的治療だけで腱の連続性を再獲得することは困難と考えられています。

手術による治療

腱板が完全に断裂し、肩の痛みや機能障害が著しい場合には、腱板の縫合(修復)手術を行います。施設によっても方法は様々ですが、最近では関節鏡(内視鏡)下に腱板を縫合する手術の割合が増えています。

但し、腱板の断裂部の状態によっては、単純な縫合が困難で、腱板以外の筋肉や腱を利用して肩の機能を再建しなければならないこと(腱移行手術など)もあり、全ての腱板断裂が関節鏡下手術の対象になるわけではありません。

変形性肩関節症

概要

肩はいわゆる荷重関節ではないため、常に体重のかかっている膝や股関節と比べると、加齢に伴って生じる変形性関節症の発生頻度は低いと言えます。

但し、肩の脱臼を繰り返し、その度に関節軟骨や関節周囲の靭帯などが傷を受けると、続発性(二次性)の変形性肩関節症を生じる可能性が高くなり、脱臼以外にも腱板の損傷などに続発して変形性関節症を生じることがあります。

肩関節に変形を生じると、肩の運動時の痛みや、夜間の痛みに加えて、腕を挙げたり回したりする動作に支障をきたし、また一旦発症するとなかなか元通りの機能を取り戻すことが困難なため、やはり変形性肩関節症に移行しないように、肩の脱臼などは適切に治療することが重要です。

診断

初期の変形性肩関節症では肩関節周囲炎など、他の疾患との鑑別が困難なこともありますが、ある程度進行した場合には、レントゲン検査で特徴的な所見を認めるようになり、初診時に確定診断が可能なことも少なくありません。

変形性肩関節症では腱板の異常を伴うことも多く、やはりMRI検査も有意義な検査と言えます。

治療

保存的治療

膝や股関節と同様に、変形性肩関節症においても、関節の変形そのものを元の状態に戻すことは困難なため、治療の目標は痛みの緩和と機能の回復ということになります。

痛みに対しては、非ステロイド性消炎鎮痛剤の使用や関節内への注射が選択されることが多く、運動療法(リハビリ)も、機能障害へのアプローチとしてだけでなく、痛みの緩和にも有用なことがあります。

肩の保温は一般に痛みの軽減に有効で、特に夜間痛のある場合には、就寝中の保温に留意することで、症状の出現頻度を減らすことができることもあります。

手術による治療

保存的治療を一定期間行っても肩の痛みが強く、肩の機能障害が著しい場合には、手術も検討します。関節鏡(内視鏡)によって、関節内の病的な組織を取り除くだけでも痛みの軽減は期待できますが、治療開始時にはすでに変形が進行してしまっていることも多く、著しい変形に対しては人工関節置換手術または人工骨頭挿入手術を選択します。

関節リウマチなど特別な場合を除き、肩の場合は関節全体を人工関節に置換することは少なく、肩甲骨側には人工関節を設置しないで、上腕骨(腕の骨)側にだけ人工関節を設置する人工骨頭挿入手術を行うことがほとんどです。